電話占いは危ないのか、公的機関に届いた相談から読み解く
電話占いが危ないと言われるとき、指しているものは料金・依存・個人情報の3つに分かれます。公的機関に届いた相談の中身と、公式サイトで確認できる項目に置き換える手順を整理しました。
電話占いは危ないという言い方は、いくつか違う話をひとまとめにしています。料金の話なのか、使い方の話なのか、預けた情報の話なのかで、確認する場所も避け方も変わります。公的機関に実際に届いている相談の中身を手がかりに、指しているものを分けて整理します。
「危ない」が指しているものを3つに分ける
同じ言葉でも、書き手が心配しているものは同じではありません。整理すると、料金が想定を超えること、鑑定に頼りきりになること、預けた個人情報が別の用途に使われること、の3つに分かれます。
3つは対処の場所が違います。料金は申し込みの前に条件を読むことで大半が扱えます。使い方の問題は、鑑定の前に自分で線を引くところに対処があります。個人情報は、登録する時点で何を渡すのかを見るしかありません。まとめて「危ない」と扱うと、どれも手つかずのまま不安だけが残ります。
公的機関に届いている相談の中身
印象ではなく、実際に消費生活センターへ届いている相談を見ると、何がどう起きているかが具体的に分かります。
相談の件数と傾向
全国の消費生活センター等に寄せられた占いサイトやアプリに関する相談は、2016年度が1,490件、2017年度が1,406件、2018年度が1,430件、2019年度が1,837件で、2019年度以降に増加しています。相談者の8割が女性であることを国民生活センターが2020年11月に公表しています。
この数字は占いサイトとアプリを合わせたもので、電話占いに限った統計ではありません。ただし同じ資料には、電話の占いサービスに関する相談も寄せられていると記載があり、後述する事例が具体例として載っています。
電話の占いで報告されている経路
同資料には、10分間無料と案内された電話占いに登録した10歳代の利用者の事例が載っています。鑑定中に「あと1分で10分間が終了します」という音声案内が流れたものの、占い師が話を続けたため自分から切ることができず、結局30分以上通話し、後日1万円以上の請求を受けたという内容です。
資料はこれを個別の事故ではなく構造の問題として整理していて、電話の占いに無料時間が設けられていても、利用者が無料時間の範囲で終えるつもりで電話をかけたにもかかわらず、話が一方的に続いて通話を終えられず高額な請求に至る例がみられる、と問題点に挙げています。
料金が想定を超える経路として最も具体的に記録されているのがこの形です。無料枠と課金の境目については別の記事で扱っています。
やり取りが続く形が作られている場合があります
メッセージのやり取りを重ねる形の占いサイトでは、利用者がやめたいと申し出ても引き止められて続いてしまう例が報告されています。「今やめるとこれまでのやりとりのすべてが無駄になる」と言われて返信を重ねた事例、最初にやり取りしていた鑑定士の師匠を名乗る者が登場して相手が増えていった事例が資料に載っています。
国民生活センターは、期待した効果が得られないまま支払いが高額になっていること、やめたいと思っても続けてしまう状況が作られているケースがあることを問題点として整理しています。相手の言葉をうのみにせず、やり取りをやめる判断は自分の側にあるという前提で臨むことが案内されています。
出典は次のとおりです。
- 国民生活センター「それって占い?!占い師や鑑定士を名乗る者から次々とメッセージが届いてやめられない-占いサイトのトラブルに注意-」(2020年11月26日公表)
- 国民生活センター「占いサイトで鑑定士とのやりとりをやめられず高額なお金を支払った」(2021年9月22日公表)
公式サイトで確認できる項目に置き換える
「怪しいサイトを避ける」という基準は、実際に判断しようとすると使えません。何をもって怪しいとするかが人によって変わるためです。確認できる項目に置き換えると、自分で判断が付く形になります。
何項目が公開されているかを見る
ウラシルベは掲載している16サービスについて、料金・初回特典・在籍している占い師の数・対応時間・支払方法の5項目を公式サイトで確認し、確認できた項目数を記録しています。2026年8月22日時点で、5項目すべてを確認できたのは2サービスです。4項目まで確認できたのが7サービス、3項目以下が7サービスで、うち2サービスは5項目とも公式サイトの範囲では確認できませんでした。
公開されている項目が多いことは、鑑定の質を保証するものではありません。ただし、条件が変わったときに利用者が自分で気づける状態かどうかは表しています。料金と支払方法が公式サイトに書かれていないサービスでは、登録前に条件を確かめる手段が限られます。
運営会社の規模は確認済みを意味しません
安全性の指標として、上場企業が運営しているかどうかを挙げる記事が多くあります。掲載16サービスのうち、上場企業が運営しているのは4サービスです。この4つの中には5項目のうち4項目を確認できたサービスもあれば、5項目とも公式サイトでは確認できなかったサービスもあります。
運営会社の規模と、料金や条件を公開しているかどうかは、別の話として見る必要があります。会社の信頼性は確認する価値のある項目ですが、それだけで条件の確認を省く根拠にはなりません。
鑑定に入る前に引いておく2本の線
料金と使い方については、鑑定の前に自分で決めておくと、通話中に判断しなくて済みます。
- 今日いくらまで使うかを、通話を始める前に決める
- 通話を終える言葉を決めておく。「今日はここまでにします」で足ります
2つめが実際には難しく、公的機関の資料に残っている事例も、切れなかったことが請求につながっています。話の途中で終えることに気が引ける場面でも、料金が発生する側に踏み込むかどうかを決めるのは利用者の側です。冒頭で「今日は短めで失礼します」と伝えておくと、終わり際に切り出すより進めやすくなります。
個人情報については、登録の時点で何を入力させられるかを見ます。生年月日と連絡先の入力で始まるサービスが大半ですが、入力した情報の扱いは各社のプライバシーポリシーに沿います。試す社数を広げるほど情報を預ける先が増えることは、先に踏まえておく項目になります。
条件の確認が進んでいるサービスから見る
判断材料を増やす目的なら、公式サイトで条件を確認できるサービスから見るほうが進めやすくなります。次の表は、5項目のうち4項目以上を確認できたサービスを並べたものです。
| サービス | 初回特典 | 料金 | チャネル | 対応時間 |
|---|---|---|---|---|
| 電話占いコメット | 5分無料初回5分無料(全占い師の初指名) | 1分200C〜400C(1コイン=1円、税抜。別途消費税。税込換算 220円〜440円) | 電話 | 時間帯の指定あり |
| 電話占い絆 | 3,000円新規登録で3,000円分ポイント | 1分150円(税込165円)〜270円(税込297円) | 電話 / メール | 24時間 |
| 電話占いATLANTIS | 5分無料初回5分無料(全鑑定士) | 1分200円〜400円(20円刻み、税抜。別途消費税。税込換算 220円〜440円) | 電話 | 時間帯の指定あり |
料金・特典は各サービスの公式発表をもとに手動で確認した内容です。最新の条件は各公式サイトでご確認ください。
運営会社の規模で絞りたい場合は上場企業が運営する電話占いの一覧が使えます。表示している内容は運営者が公式サイトで確認したもので、確認できていない項目は推測で埋めず未確認と表示しています。
トラブルになったときの相談先
請求の内容に納得できない、やり取りをやめられないといった状況になった場合は、消費生活センターに相談できます。全国共通の窓口として、消費者ホットライン188が案内されています。
相談の前に、やり取りの記録を残しておいてください。国民生活センターは、退会するとそれまでのメッセージを確認できなくなる可能性があるため、画面を保存しておくよう案内しています。通話が中心のサービスでは、鑑定の日時と通話時間、請求の明細が手元に残る形になります。
「危ない」の中身は分けて判断できます
電話占いが危ないという言葉は、料金・使い方・個人情報という3つの別の心配をまとめたものです。料金は申し込み前に条件を読むことで、使い方は鑑定前に線を引くことで、個人情報は登録時に渡すものを見ることで、それぞれ扱えます。公的機関の資料に残っている経路も、通話を終えられなかったという具体的な形をとっています。
まずは条件が公式サイトで確認できるサービスを1社選び、使う金額と終わり方を決めてから鑑定に入ってください。判断材料が揃っている状態を作ることが、漠然とした不安を減らす近道になります。
よくある質問
電話占いが危ないと言われるのはなぜですか
料金が想定を超えること、鑑定に頼りきりになること、預けた個人情報の扱いの3つが主な内容です。公的機関の資料では、無料時間の終了後も通話を終えられず請求が膨らんだ事例が具体的に記録されています。
危ないサービスを見分ける方法はありますか
印象で判断するより、料金・支払方法・対応時間が公式サイトに明記されているかを見るほうが確実です。書かれていないサービスは、条件が変わったときに利用者が気づける状態にありません。
上場企業が運営していれば安全ですか
運営会社の規模と、条件を公開しているかどうかは別の話になります。上場企業が運営していても、料金や支払方法を公式サイトで確認できない場合があります。会社の情報と条件の記載は、それぞれ確認してください。
高額な請求を受けたらどこに相談できますか
消費生活センターに相談できます。全国共通の窓口として消費者ホットライン188が案内されています。相談の前に、やり取りや請求の記録を画面の保存などで残しておいてください。
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